住宅購入を考えている方、又は将来居住用不動産購入を考えていらしゃる方は必見です。

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「買える」と「払えるの」違い!35年ローンは危ない
結婚もできたし、子供も出来た。さて次は住宅を購入し暖かい家庭を作ろうとと思ってらしゃる方は多いと思います。人生の究極の目的が「幸せになる事」と定義するならば、家族が出来、家庭を持ち、家を持つことは至極当然の事で有ります。が、家族のライフプランに合わない家を購入した為に、逆に不幸に落ちていく家庭も数多くある現実を知っておいて頂たいのです。

住宅探しは楽しいものです。期待と夢が入り混じり、広告を何枚も見比べ、住宅情報誌やインターネットで次々に検索しては、理想の住宅像を思い描いている事でしょう。

住宅探しの条件のトップに来るのはやはり予算と言う事になるのでしょう。実家がお金持ちで援助してくれるとか。ご主人の仕事柄高収入が見込めると言う人は例外として、ほとんどの方が自分の住みたいエリアで、予算と居住面積と諸条件が折り合いつくかどうかで購入の決断をされる事が多いと思います。そして家を購入する際は、ほとんどの方が住宅ローンを利用される筈ですが、ここには落とし穴が幾つも存在するのです。

まず住宅購入者の年齢層ですが、住宅金融公庫が纏めた、2002年度の「公庫融資利用者調査報告書」によると、利用者の、平均年齢はマイホーム新築(注文住宅)が39.0歳、マンション購入が36.8歳、建売住宅購入が36.4歳と、なっています。大まかに括り大体36歳〜37歳で家を買ってローンを組んでいると言って差し支えないでしょう。

ここで問題になるのは購入予定の住宅が少し予算オーバーだが、気に入ってしまった為に、無理をして返済期間の長い住宅ローンを組んでしまう事です。上記の年齢層で35年ローンを組んだ場合、支払いが終わるのは71歳〜72歳と言う事になってしまいます。因みに日本の会社の定年は概ね60歳です。住宅ローンの支払期間が定年より10年以上長い事になってしまいます。ましてやこれからの日本は定年まで会社に居られればまだ良いほうで、定年前にリストラされるかも知れません。運良く定年まで居れたとしても退職金で返済と言うのはあてにしない方が良いと思います。(近年の例を引き合いに出すまでもなく一流企業と言えども35年後は存在自体が定かではない故)

本来36歳〜37歳で住宅ローンを組むなら、最長でも25年ローンが限界でしょう。返済終了予定の61歳〜62歳で定年から1年〜2年までで有ればまだ何とかしのげるかも知れません。住宅営業のセールスマンは35年ローンで毎月の支払いの安さを強調するでしょう。今の住まいが賃貸であれば今の家賃と比べてくださいと言うでしょう。36歳〜37歳の年齢で住宅を購入し、35年の住宅ローンを組む人は、繰り上げ返済を前提とした支払いが出来るという人以外は組んではいけない禁じ手ローンなのです。

では35年払いを組む人は繰り上げ返済が可能かどうか検証して行きましょう。モデルケースで会社員のAさん、年収800万円、年齢が36歳で家族構成が本人、妻、子供2人の4人家族の人を例に取りましょう。自己資金500万円で4500万円の一戸建住宅を諸費用360万円と共に35年ローンを、当初3年間固定金利で2.25%の金利で住宅ローンを組んだケース。今の日本の給与水準から言ってAさんの年収は高い方の部類に属します。


                   住宅価格4500万円 税込み
                   諸費用   360万円
                  自己資金   500万円 
                 差し引き   4360万円= 住宅ローン                    

     毎月返済金額15万円、ボーナス支払いなし、年間支払い180万円也。

ここで問題になるのは返済負担率です。返済負担率はと言うと、「年間返済額÷税込み年収×100」=の事です。下記記載参照。上記のAさんの場合は返済負担率22.5%という事になります。因みに多くの金融機関は金利変動の要因を見込んで4%の金利で返済負担率を計算します。金利4%で計算したときのAさんの年間支払いは232万円となり返済負担率は28.9%となります。


  
【銀行での返済負担率の一般的な目安】
税込年収 返済負担率
年収250万円未満 25%以内
年収400万円未満 30%以内
年収400万円以上 35%以内

この返済負担率の問題点は住宅ローンが実質の支払いであるのに対して、収入は税込み年収であるという点です。年収800万円の人は税金や社会保険や雇用保険、会社積み立てなど天引きされると650万円位の手取りしか残らないのです。金利4%の時の住宅ローンの年間返済額で232万円です、それを実質手取り年収650万円で割ると35.6%となります。大手銀行の内規では年収500万円を超える人の返済負担率は40%以内ですから、一見、その返済負担率内に収まるので、大丈夫そうに見えますが、650万円から232万円引くと418万円しか残りません。月割すると34万円です。

この34万円から4人家族の平均的な1ヶ月の生活費、経費、雑費を引いて行きます。
















失敗しない不動産購入術 1
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家を購入するときに一番肝心なのは,購入する家が自分と家族のライフプランに合っているかどうか?に尽きます。

転勤が多く家族と共に日本全国渡り歩くと言う人は家を買わないという選択も有りです。

これからの日本は少子高齢化の一途をたどりますので、早く買わなければ買う家が無くなってしまうという事もないのです。
住宅購入適齢期は存在しますが、これはあくまでも住宅ローンの関係だけなので、全額現金で貯めて買われるという方には住宅購入適齢期はありません。

賃貸住宅のメリットとは?とにかく気楽に住めることです。何年か、毎に引越しが出来て、新たな街に住めます。どこか壊れたら、大家さんに言えば直してもらえます。

家を所有していれば15年に1回程度は大規模修繕が必要ですし、毎年9万円程度の固定資産税を払わなければなりませんが、賃貸はそれがありません。 

賃貸住宅ならば年収が下がった場合は、安い賃貸に引っ越せます。

近所に嫌な人が居れば引っ越してしまえば良いですし、とにかく気楽に暮らせるのが賃貸住宅の良い所です。

長期スパンで考えるなら、これからは家あまり現象が顕著になってきます。後になればなるほどほ広くて、安い家が買えると言う事です。

住宅ローンの返済可否基準は定年年齢までとして判断しましょう。完済年齢が60歳までとして判断すると言う事です。


最近の住宅販売広告の多くは返済期間が35年で計算した返済例が多すぎる。だまされるな。実質被雇用年齢である60歳までで計算して最後まで払えるかを検討しろ。 
何とか買えても最後まで払えなければ意味がない。

住宅を維持するにはそれ相当の修繕費が掛かるので毎月住宅維持の為の貯蓄をするべし。15年に1回は外壁塗装、屋根の塗装、風呂釜、配管、トイレ、床等のメンテナンスをしなくてはいけない。マンション、戸建共に毎月1万円〜1万5千円程度は修繕積立金としてみて積み立てをするべし。マンションは修繕積立金を払っていますが、その修繕積立金は主に共用部分に使われる為、住居部分(専有部分)の床、配管周り、、風呂釜、内部建具、ユニットバス、流し台、トイレその他は自費修繕となります。

これからの日本経済は縮小経済になります。日本国内の人口減少、および今以上のアジア産工業生産品の台頭で、日本国内の市場規模も縮小し、アメリカや全世界での日本生産品においてのマーケットも縮小していきます。貿易黒字も、GDPも減少していきます。そして年功序列の年収制度の崩壊が起きてきます。ですから36歳の時の年収が一番良かったなどと言う事が現実に起こり得る経済状況になるのです。今後は年収が低下したときの対策を考えなが物件価格を考えましょう。今が基準では将来は無いかも知れません。
食費72,000円 電気代12,000円 上下水道代8,000円 ガス代8,000円
 暖房費8,000円   通信費10,000円  車維持費代25,000円 全保険料月割り 45,000円
学費2人分、4万円   衣服購入費2万円  固定資産税7,500円   主人小遣い 5万円
2人子供小遣1万円   書籍、新聞 1万円  美容衛生費1万円    合計335,500円/月
上記の生活費、雑費に関しては、各家庭により生活費に占める各項目への配分比重がまちまちであり一概に上記のような配分で生活費が掛かる訳ではないと思われますが、一応の目安と思って見て頂きたいのですが、どちらにせよ就学中の子供が居て塾や学校に通わせていると、似たような状況になるのではないでしょうか? 問題はここから幾ら節約するか? にかかってくると思われますが、1万円〜3万円くらいがせいぜいではないでしょうか?先ほどの例Aさんの借り入れ金4360万円を25年返済と35年返済の年間支払いの差額は19万円程でしか有りませんが、こうやって考えてみると、万が一の為に貯蓄をするのが関の山で、ぎりぎりのところで綱渡りをしているみたいな生活です。繰上げ返済するどころではないのが分かります。 ですから35年返済でぎりぎりローンを組むと先に行って払えないという事が起こりえます。 35年ローンで繰り上げ返済をするというのはよほどの家族の協力(奥さんのパート等を何10年もする事が前提)と、犠牲(子供が鍵っ子)が無いと出来ないという事がいえます。 返済は定年までで無理なく出来る物件を選びましょう。
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脅すようで悪いのですが、これから先に仮に定年前に転職しょうとしても(50歳超えて)新たな職場はほとんど有りませんし、求人もほとんど無いでしょう。ましてや以前と同等の年収を得ようとすると、まったく望み無しです。ですので如何に長期の住宅ローンが無茶な決断であったか思い知らされる事になるのです。     
                                       リストラ天国
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